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弘法大師・空海が開いた「聖なる山」であり、世界遺産である高野山へのヒルクライムと、その高野山を源流とする有田川沿いに、水と山と緑が織り成す風情豊かな景色を楽しむ山岳ルート。
JR和歌山線の橋本駅をスタートし、丘陵地帯を走るフルーツラインを経て、高野山ヒルクライムの起点、「高野下」駅のガード下へ。そこから高野山の入口、大門までは約18kmの長い登りが続きます。
高野山へと続く国道370号や同480号は、日中の交通量が多いため、高野山へ登るのは朝早めの時間帯がオススメです。朝の高野山ならではの楽しみも。
高野山を見学したら、この高野山を源流とする「聖なる水」を湛え流れる有田川へ。川沿いの景色が美しく、見所も豊富な有田川沿いに国道480号を下り、瀬戸内海へと注ぐ河口に近い、JR紀勢本線(きのくに線)の箕島駅へゴール。
距離:106km、獲得標高:2,033m
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高野山ヒルクライムの起点は、南海高野線の「高野下」駅すぐ横のガード下、がローカル基準。
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高野山へと続く修行の道の雰囲気を残す国道370号には、「わかやま800」のサイクリングルートであることを示すブルーラインも。
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はなさかドライブインを過ぎると、いよいよ本格的な山岳ヒルクライムへ。苔むした岩壁が、聖なる山へと向かう雰囲気を盛り上げます。
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高野山ヒルクライムでは数少ない、視界の開けたヘアピンカーブ。
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朝ならではの高野山での楽しみは、「朝の勤行」の見学。あちこちのお寺で行われており、香油を塗った護摩木を焚いて炎をあげるところも。
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もう一つの朝の高野山の楽しみ方は、朝のお勤め前後に道を歩くお坊さんと会えること。邪魔にならない範囲で挨拶してみましょう。
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高野山の最奧部、弘法大師(空海)が今も生きて祈り続けているとされる場所が、奥之院。高野山の信仰の中心であるこの地には、樹齢千年に及ぶ杉の大木が立ち並びます。
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高野山を後に、深い森と苔に囲まれた幻想的な道を下ります。
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有田川が大きく曲がりくねってできた河岸段丘地形を利用して作られた扇型の棚田、あらぎ島。日本の棚田百選にも選ばれた独特な景観を楽しむこの場所は、国道のトンネルを回避する県道19号に入った先に位置します。
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二川ダム湖にかかる真紅の吊り橋「蔵王橋」。歩けば揺れる上に、格子状になった足もとから、はるか下の水面をのぞむスリルを味わうことができます。
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有田川沿いに視界の開けた気持ち良い景色が続く国道480号。
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高野山を経て、自然豊かな有田川沿いを走れば、巨岩を御神体とする岩倉神社など、大自然への畏敬の念に大いに共感することでしょう。