和歌山(和歌山県)

群青の海と海岸線に広がる白亜の石灰岩群とのコントラストが美しい白崎海岸を走れば、気分はエーゲ海。

聖なる山々と、青く輝く南国の海、透き通った清流に、大自然が造る岩の芸術の数々。そしてこれら豊かな自然と一体となった聖地信仰の文化が色濃く残る、熊野三山や熊野古道、高野山といった世界遺産群。
和歌山県は、自然も文化も楽しみどころ満載。しかもそれらが程よい距離範囲にまとまっていて、まさに自転車旅に最適なエリアです。
日本最大の半島である紀伊半島の西側に位置する和歌山県。全県に紀伊山地の美しい山々が並びます。古くから「木の国」と呼ばれたほど山林が多く、平野は紀の川沿いと沿岸部の一部に限られます。
海岸線に沿って和歌山県を囲むように、JR西日本の紀勢本線(きのくに線)が走っており、京都や新大阪から直通の特急「くろしお」も運行されています。また、JR和歌山線が紀の川沿いを東西に走っています。この鉄道駅を上手に利用した輪行スタイルで旅を組み立てるのが、和歌山サイクリングを存分に楽しむ大きなポイントです。
和歌山県の郷土料理「めはり寿司」や「柿の葉寿司」などはサイクリング中の栄養補給にも良さそうです。みかんや梅は日本一の生産高を誇ります。幻の魚といわれた高級魚クエや、勝浦漁港にあがる生マグロなど、自転車旅にはかかせない食の楽しみもふんだんに揃うのが、豊かな自然に恵まれたこのエリアのもう一つの特徴です。
和歌山県では、今、県内全域にわたり、海、山、川の変化に富んだ、総延長800kmを越えるサイクリング推奨ルート(”WAKAYAMA800″)を整備し、それらの道路にブルーラインの敷設を進めています。また、それらの推奨ルート周辺には、バイクラックを完備し空気入れポンプや工具の貸出しを行うサイクルステーションも設置。「サイクリング王国わかやま」を目指して、今後がますます楽しみなエリアです。
Cyclist Welcome.jpでご紹介する和歌山のおすすめルートは、”WAKAYAMA800″のブルーラインルートをベースにしながら、それぞれ別個のテーマやストーリーに基づいた自転車旅のルートとして、独自に組み立てたもの。交通量の多い国道や長いトンネルはできる限り避け、鉄道を有効に利用したダイナミックなルートを、現実的な距離と行程で組んでいますので、そのままツーリングに使うことができる実践的ルートです。
(提供:和歌山県観光連盟)


日本一の生産量を誇る「有田みかん」の広大な段々畑が広がる「みかんの丘」は、九十九折の絶景ヒルクライムコース。

高野山の玄関口となる総門にして、高野山ヒルクライムのゴール地であり、そのシンボル的存在が、高さ25mの「大門」。

有田川が大きく曲がりくねってできた河岸段丘地形を利用して作られた扇型の棚田、「あらぎ島」はここだけの特別な景色。

日本一の落差133mを誇る名瀑「那智滝」を擁する熊野那智大社を含む、熊野三山を自転車で巡るロングライドは旅情たっぷり。

熊野古道「中辺路」の一部では、舗装された熊野古道を自転車で走り、苔むす石壁と巨木に囲まれたいにしえの参詣道の雰囲気を体感することができます。

和歌山県は、サイクリング後の疲労回復には欠かせない温泉が豊富にあるのも特徴。河原を掘れば温泉が湧き出す不思議な温泉「川湯温泉」には、サイクリストウェルカムな旅館もあり、熊野三山めぐりの投宿にぴったり。

串本の海岸線に沿って大小40余りの岩柱が約850mもの長さに一列にそそり立つ「橋杭岩」は、時間や季節を変えて何度も訪れてみたくなる場所です。

太平洋の大海原を見渡す潮岬の広場には「本州最南端」の碑が立てられ、記念撮影にもってこいです。

古座川沿いでは、欄干がなく増水時には水面下に沈んでしまう「明神の潜水橋」を自転車で渡ることも。

日本遺産にも登録された「和歌浦」(わかのうら)の絶景は、ロマンティックな気分にもさせれくれるでしょう。

紀の川下流域(右岸)のサイクリングロードは、道幅が広く適度なワインディングもありとても快適。双方向に引かれたブルーラインには、終着点までの距離も記載されています。

臨海浦に浮かぶ「円月島」は南紀白浜のシンボル。自転車なら、一番良く見える場所に停めて眺めることができます。

エリアの概要